『きみの友だち』 著:重松清 

きみの友だち (新潮文庫 し 43-12)きみの友だち (新潮文庫 し 43-12)
(2008/06/30)
重松 清

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お勧め度:★★★★★


あらすじ
わたしは「みんな」を信じない、だからあんたと一緒にいる―。
足の不自由な恵美ちゃんと病気がちな由香ちゃんは、
ある事件がきっかけでクラスのだれとも付き合わなくなった。
学校の人気者、ブンちゃんは、デキる転校生、モトくんのことが
何となく面白くない……。優等生にひねた奴。弱虫に八方美人。
それぞれの物語がちりばめられた、
「友だち」のほんとうの意味をさがす連作長編。


今月の26日に劇場公開される、
著者にとって「少年・少女もの」の“まとめ”の作品
章ごとに、一人の子にスポットライトを当て、その子の心の葛藤や成長を、
第三者の視点という程良い距離感で描いているから、
感情移入しつつも、自分だったらどうする?と、
考えられる余地がある
最終的には、各章が数珠の輪のようにつながっていて、
意外な語り手も判明し、やられたなって思うくらい涙が出てくる涙
さすがやわ

そして、読み終わった後は、空を眺めたくなる雲
「もこもこ雲」って、あれかな?それとも、これかな?みたいな感じで
いつか、「もこもこ雲」が見えたらいいなぁ

それと、主役のふたり、恵美ちゃんと由香ちゃんよりも共感を抱いたのは、
“千羽鶴”の主人公の、西村さん。
前の学校で“いじめ”を受け、転校。
由香ちゃんの入院を知り、クラスみんなで千羽鶴を折ることを提案し、
受け入れられたが・・・って話
「出しゃばらず、目立たず、おとなしく」が、転校生のモットー。
クラスに馴染むためというか、自分を守るためのおまじないのように思って、
あたしも生きてきた。
けど、西村さんのように、恵美ちゃんと由香ちゃんのような子に出会えていたら、
世界の見方が変わったかも知れないと思うと、ちょっと切なくなった

一番気に入った行は、

「わたしは『みんな』って嫌いだから。『みんな』が『みんな』でいるうちは、友だちじゃない、絶対に」
(P.293)

たったひとりでも、お互いを心の底から想い合える友だちがいれば、幸せやんね
[2008/07/11 21:58] キラキラ系 重松清 | TB(0) | CM(0)