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『ホテル・アイリス』 著:小川洋子 

ホテル・アイリス (幻冬舎文庫)ホテル・アイリス (幻冬舎文庫)
(1998/08)
小川 洋子

商品詳細を見る

お勧め度:★★


あらすじ
「海辺に建ち並ぶ宿から少し離れた所に、ひっそりと佇む、ホテル・アイリス。
母の言いつけ通りに高校を中退し、家業を手伝う、少女マリ。
沖合ある小さなF島に住む、孤独な老人。
二人の出会いは、破滅に向かう序章に過ぎなかった。
老人の変質的な命令は、マリを虜にし、快楽の湖に沈める。
歪んだ愛の裏には、純真な想いが溢れていたが・・・」


谷崎純一郎を敬愛している著者が描く、絵画のように美しく、
崇高な官能小説
言葉の一つ一つが色鮮やかで、胸の奥まで照らし出すように、
怪しげな光を放っているキャンドル
「生と死」、「貞淑と淫乱」、「思い遣りと嫉妬」、「服従と支配」など、
相反するものが絡み合って、二人きりの閉ざされた秘密の楽園へと、
読者を引きずり込む
それに、針で心の奥底ををチクチク刺されているような痛みを伴うから、
心のか弱い人は、やめといた方がいいと思う

亡き父の面影を無意識の内に追い求め、
母の日々の命令により、服従精神が強いマリ。
めちゃくちゃな行為をマリに遂行させることにより、
自分の存在を確かめる老人。
互いを強く求めているからこそ、異常な形で愛しあってしまう。
読めば読むほど、ドロっとしたぬかるみにはまったかのように、
二人の世界から抜け出せなくなる
そんな閉鎖的な愛は、ひと夏の悪夢のように、儚くて切ない

また、作中に度々出てくる、老人のマリ宛ての手紙も強烈
あんなに激しい、暴力的な愛し方をするのに、
文面では、波の立たない海のように、いたって穏やかで、
包み込むような愛を語っているメール(*゚▽゚)開封ハート湧き(色付-暗い背景用)
ドラマ、「ラストフレンズ」の、宗佑が美知留に宛てた手紙を、
画面越しに読んだ時と同じ印象を受けた
その手紙の中で、一番心に残った行は、

しかしそんな変わり映えのしない生活の一瞬一瞬が、今はあなたに触れた喜びで満たされています。
(P.94)

一度くらい、こんなに盲目的に想ってもらえたら、幸せなのかも笑
精神的にも肉体的にも、“支配”されるのは、まっぴらだけど

海水浴の後に食べる、ちょっと溶けたかき氷のイチゴミルクみたいな作品
[2008/06/30 03:47] ずーん系 小川洋子 | TB(0) | CM(0)

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